2021年度の入試は有利か不利か(1)

多くのお問い合わせ、ご相談をいただき本当にありがとうございます。
中でもたくさんの方から頂戴したご質問についてお答えいたします。

「今年の受験倍率はどうなるのか?」

いろいろな表現でご質問賜りましたが、今年は「受験生にとって有利なのか、不利なのか」を気にされる方が多いということです。
まあ、率直に言えば「もしかして、今年ならうちの子でも受かるかも♡」ですよね笑

今年の受験はあからさまに例年とは違います。
では、プロの目から今年の受験を予想してみます。

(1)受験者の増減について
受験者は間違いなく減るでしょう。
幼児教室もお休み続きで受験準備が思うように進まない。
もう間に合わない、受験なんて諦めてしまおうというご家庭も多いはずです。
なによりも子どもの健康が心配で、幼児教室に通わせることや入試自体を躊躇したり、
周囲から「やめなさい」と言われることもあるでしょう。
そういう意味で、今年、2021年度入試の受験者は減少傾向になると考えています。

(2)倍率について
倍率には、定員に対する願書の数である出願倍率、実際の受験者数である実質倍率があります。
それぞれはどのように変化するのでしょうか。

これまでは、過去数十年に渡る経験値から、「この学校であなたの生年月日なら何時何分集合で何時までには終了」といった、
ほぼ間違いのない予想が可能でした。
なので、11/1は午前がこの学校、午後はここというように、正確な予測に基づいた併願ができたのです。

しかし、今年は未知数です。
3密対策のため、一時に集める数を減らすことは間違いがありません。
たとえば例年白百合学園小学校の集合は、11/1午前8時の1枠のみです。
募集定員60名で倍率が5倍とすると、約300名が一斉に集います。
3グループに分かれて行動するにしても100人単位です。
ちょっと多いね、という判断を学校がするとしたら、集合時間枠を増やすしかありません。
それが11/1午後になるのか11/2になるのかも、願書を出願してみなければわからない。

さらに今年は11/1が日曜日に当たり、プロテスタント校が試験日を動かすはずです。

つまり、事前の併願予想が成り立ちにくく、どことどこが受けられるのか現時点では不透明です。
お受験の慣例として、事前に情報開示してくれる学校はほぼありません。
ともかく願書を出しまくる以外、解決策はない。
結果、受験者の数は減っても、出願倍率としてはあまり下がらない、実質倍率は欠席が増えるため減ると予想しています。
出願倍率と実質倍率の差が大きい年になりそうです。

さて、では今年の受験は「有利」、「不利」という言い方をするとどちらでしょう。
また、誰にとって有利で誰に不利なのか。

長くなってしまったので、次の記事でお伝えしてまいります。

2020年07月17日