今年はお受験にとっても特別な年です。
一斉休校という大きな試練を経験した学校は、
どのような家庭、子どもを好ましいと望むのか。
その概念にも影響を与えたはずです。
毎年のことですが、その年を振り返って問題だと感じたこと。
それが入試問題となるのはよくあることです。
たとえば、「最近の1年生は着替えに時間が掛かる」という問題意識を学校が持っていたとすれば、
「着替え」という考査として反映されます。
だから私たちはいつも、今学校で何が起こり、どんなことが問題になっているのか、
在校生や先生方のお話からヒントを得て、
「今年はこんなものが出そう」と常にピンとアンテナを張っています。
今年は休校という非常に大きな問題がありました。
その間は、子どもよりも親との接点が重要だったことでしょう。
そのとき、どのような家庭が学校にとってありがたく、
逆にどんな家庭がご迷惑であったのか。
考査に向けてはそこを必死に考える必要があります。
望まれるのは、むずかしい図形や数の問題がすらすらできる子どもでしょうか?
誰よりも速く走る子どもでしょうか?
それよりもきっと、学校を理解し、協力姿勢があり、
家庭力の高い、丁寧に子どもに目を配ることができる家庭。
学校との深い信頼関係が築けるご家庭だったはずです。
幼稚園や幼児教室に通えない事情は学校側も理解しています。
だったらその時間、学校は何をしていてほしいと思ったのか。
ステイホームの期間中、ずっと家でペーパー攻めが望ましいのか。
それとも、与えられた家庭での時間をいかに丁寧に、心豊かに過ごし、
コロナの状況の中から、親が子どもに何を伝えられたのかが大切なのか。
今年の合否の物差しは、そのあたりになるのかもしれません。
そう考えると今年は特に、家庭で過ごした時間の質が問われる入試となるでしょう。
季節の行事や常識、しつけ、生活課題が重視され、合否判断要素としてのウェイトを増す。
最終的に願書、面接が合否を分ける。
この先にまた時代が試練を与えても、乗り越えていけると思えるご家庭。
その判定が今年の明暗を分けると考えます。
そこまでわかっているのだから、全力で願書、面接対策をお願いします!!
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